概要
東急2000系は田園都市線の増発にともない1992年から1993年にかけて10両編成3本が田園都市線に投入された。
1986年に登場した9000系をベースに改良を図りつつ、1988年に登場した9000系の18m3扉車版と言える1000系での改良点も取り入れられた車両である。しかし、部品の共通化の観点からこれらの車両からの改良点は少ない。
通勤車両として一般的な20m4扉車で、車体は東急で積極的に採用してきた軽量オールステンレス車体である。制御装置は東急では9000系から本格的に採用したVVVFインバータ制御装置を採用し省エネルギー、省メンテナンス化が図られた。
車内は9000系とほとんど変わらないが、第1・2編成の一部車両で快適性向上策として色鮮やかな腰掛生地の採用、スタンションポールの設置、車椅子スペースの設置などが試行された。第3編成からは一部改良の上で全車両にこれらの快適性向上策が採用されている。ただし、腰掛生地については汚れが目立つことから2002年10月までに従来のオレンジおよびブラウン一色の物に交換されている。
暫定使用を除けば登場から現在に至るまで田園都市線で使用されている。しかし、2003年3月19日から開始された東武線乗り入れには使用されず、とくに2006年3月18日からは東武線に乗り入れない運用が減少し、平日朝夕ラッシュ時と平日日中のわずかな運用のみとなった。このため両数の少なさと相まって目立たない車両となっている。
基本構造
編成
半蔵門線の乗り入れ基準を満たすよう東横線用9000系の4M4Tに対して6M4Tと電動車比率が向上した。
号車 | 形式 | 車種 | 自重 | 搭載機器 | パンタグラフ |
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1号車 | クハ2000形 | Tc2 | 27.8t | ||
2号車 | デハ2250形 | M2 | 33.1t | SIV、CP、BT | |
3号車 | デハ2200形 | M1 | 34.7t | VVVF、IRアンテナ | 上り方一基 |
4号車 | サハ2700形 | T2 | 26.2t | ||
5号車 | デハ2350形 | M2 | 33.1t | SIV、CP、BT | |
6号車 | デハ2300形 | M1 | 34.7t | VVVF | 上り方一基 |
7号車 | サハ2800形 | T1 | 27.2t | CP | |
8号車 | デハ2450形 | M2 | 33.1t | SIV、CP、BT | |
9号車 | デハ2400形 | M1 | 34.7t | VVVF | 上り方一基 |
10号車 | クハ2100形 | Tc1 | 27.8t |